GGD STUDIO CABS: ZILLA EDITION プラグイン レビュー
GGD(Get Good Drums) のプラグイン STUDIO CABS: ZILLA EDITION をレビューします。元PeripheryのAdam Nolly Get Goodが立ち上げたDAWソフトのブランドがリリースしたキャビネット/マイクシミュレータです。日本も海外も意外とレビューがないので参考になればと思います。
- Get Good Drumsとは
- GGD STUDIO CABS: ZILLA Editionについて
- GGD STUDIO CABS: ZILLA Edition デモ音源
- 操作感、音について
- 全体の所感、まとめ
Get Good Drumsとは
冒頭でも書きましたが、元Peripheryのベーシスト、Adam Nolly Get Goodの立ち上げたブランドです。NollyはPeripheryではベースでしたが、GGDはその名の通りドラムのプラグイン、ライブラリが中心です。またNeural DSPからはArchtype: Nollyとしてギターアンプシミュレータも出してますし、非常に多才な方のようです。
GGD STUDIO CABS: ZILLA Editionについて
GGDはドラム関連のライブラリなどを中心に展開しているブランドのようですが、このSTUDIO CABS: ZILLA EDITIONだけなぜか突然キャビネット/マイクシミュレータです。またZILLAと言うキャビネットですが、私はプラグインで初めて存在を知りました。イギリスにある割と新しいカスタムキャビネットブランドのようです。近頃のギターアンププラグインのキャビネットやIRではすでに定番になっていますね。
GGD STUDIO CABS: ZILLA Edition デモ音源
STUDIO CABS: ZILLA を使用してデモ音源を作成しました。
ギターはダイレクトにPCインターフェイスで録音し、インサートエフェクトでアンプシミュレータ、キャビネット/マイクシミュレータとしてGGD ZILLAをかけています。
今回ディストーション系のアンプシミュレータには ハイクオリティなフリーのプラグインであるNalex/CRUNCHMANとML Sound Lab/AMPED ROOTSを使用しました。
操作感、音について
使い方
基本は以下の通りです。
- キャビネットを選択する(1X12〜4X12まで合計10種類)
- スピーカーを選択する(各キャビネットにそれぞれ2種類、1X12のみ1種類)
- マイクを選択する(合計7種類)
- LRパン、ボリュームを調整
- マイクの距離を調整
最近のキャビネット/マイクシミュレータにあるような グラフィカルな操作はできませんが、シンプルな分迷う部分が少ないかもしれません。必要十分と思います。そしてキャビネット/マイクは合計7チャンネル同時に使用可能です。また、作成した設定を一つのIRファイルとして書き出すことも可能です。
サウンド
画面右下にはNollyとPeripheryのギタリストMisha Mansoorの作成したプリセットがあります。このプリセットが全て非常に良いです。名前もイメージしやすく、まずはこのプリセットをロードしてから、自分の好みにカスタマイズする方法が良いと思います。
各キャビネット、マイクの音はそれぞれ結構キャラが強く、実機忠実と言うよりも、音的には結構作り込まれたサウンドという印象です。割とレンジが狭いので、キャビネット単体だと少し物足りないかもしれません。
マイクには"room"と言うのもあり、ルームリバーブ的な音にもなるのですが、歪みのバッキング音にこれを少し混ぜると音に立体感が出て良いです。
全体の所感、まとめ
プリセットロードし、一聴して「お!いいね」という感じで基本音が良いのですが、正直ゼロから自分で作ろうとするとかなり難しく感じました。キャビネットを多く使うと、高域のピークができやすくバランスが難しいです。またアンプ側との相性もあるのでこれまたセッティングが複雑です。作り込んではプリセットにまた戻る。。。といったことが頻発しました。使った感じとしてはトレブルが強く出るアンプシミュレータが合うように思います。GGD自体はシンプルな操作性なのですが音作り的には相当奥が深いと思います。
また、CPU使用率が割と高めです。気に入った設定をアンプシミュレータのIRローダーを使う方法が良いと思います。
価格は通常$50とそこまで安くはないですが、NollyとMishaのプリセットが素晴らしいので、セールで少しやすい時期であれば購入価値は十分かと思います。
公式HP