BRAINWORX Diezel VH4 プラグイン レビュー
BRAINWORX のプラグイン Diezel VH4 をレビューします。
オールジャンルで愛用される現代の定番ギターアンプのシミュレータです。1台のアンプですが、クリーン/クランチ/ハイゲインまで全てが「使える」、まさにDiezelアンプを体現したプラグインでした。
BRAINWORX Diezel VH4 デモ音源
BRAINWORX Diezel VH4 プラグインを使用してデモ音源を作成しました。
ギターはダイレクトにPCインターフェイスで録音し、インサートエフェクトでアンプシミュレータをかけています。
ギタートラックはミックス段のM/S処理で中央低音成分をベース/キック用に多少下げています。
BRAINWORX Diezel VH4プラグインの構成
BRAINWORX Diezel VH4 は下記の構成となっています。
Diezel VH4アンプそのままを再現+α という構成になっております。
各セクションの音と操作の印象
アンプセクション
CH1:クリーン、CH2:クランチ、CH3:クランチ〜ディストーション、CH4:ディストーションとDiezel VH4そのものです。CH1、CH2にはブライトスイッチがあります。EQは各CHにTreble/Middle/Bassとチャンネル共通のPresenceとDeepになります。アンプそのままなのでコントロールについてあまり迷うところはないと思います。
音ですが、絶妙な高域の抑えかたで、太さと抜けの良さが両立しています。かなり独特なサウンドだと思いますが、不思議とどんなジャンルにも合いそうです。クリーンもクランチも歪みも良くて、メタルまで1台でいけるアンプは他にはないのでは?と思います。
入出力調整
右上の「FX Rack」をクリックするとアンプ以外の調整項目が現れます。「Tight」と「Smooth」はそれぞれ低域、高域のフィルタとなっており、挿入位置をアンプの前段/後段から選択できます。このプラグインはプリエフェクトがありませんが、「Tight」「Smooth」「Input Gain」を組み合わせて設定することでアンプ前段にオーバードライブを入れたような設定も可能となっています。ただ結構あっさり目なので、高域の艶のある感じを出したければ、別のプラグインをVH4の前においたほうが良いかと思います。私はデモ音源ではMercuriel製のTSCを入れました(無料の最高に素晴らしいOD808プラグインです!)。少し特徴的な高域を抑えて、よりスムーズなサウンドにできたと思います。
Power Soakはいわばプラグイン自体の出力レベル調整となっており、アンプのマスターVolumeをあげることでパワー管の歪みを足した場合には、このPower Soakで全体の音量調整ができます。
レコーディングチェイン
キャビネット/マイク/録音時のプリアンプ/録音時のプリEQ までのシミュレートとなります。このプラグインのもう一つの肝がここかなと思います。細かい調整はできず選択する形ですが、全部で120種類あり(バイパス含む)音色もかなり幅広いです。50%くらいこの選択で音が決まるかなと感じました。
キャビネットはDiezel, Marshall, Mesa/Boogie, Orange, SHURの5種類あります。個人的にはOrangeとSHURのキャビネットがモダンメタルにとって良い音が多い印象でした。いわゆるキャビネット/マイクシミュレータというよりも、もっとMix readyな音を意識しているように思います。
ポストエフェクト
アンプ後段のエフェクトとしてDelayがあります。コントロールはいたってシンプルなの普通のディレイですが、プラグインというよりもどちらかというとギターエフェクター感があって単音のギターソロなどでは使いやすい印象です。
全体の所感、まとめ
音がかなりいいんですが、動作もめちゃめちゃ軽いです。ハイゲインCHの音の印象としては近年の抜けの良さとエクストリームな中高域が特徴のDjentな感じではなく、もっとゴリゴリな低音重視が得意な印象です。音の太いクリーン/クランチは、シングルコイルのギターで使っても良さそうです。
少し価格が高いですが、Plugin Allianceは結構値引きの機会が多いので安い時に買えば相当なコスパだと思います。私はピンポイントでVH4が安い時に購入できましたので$39.99でした。音が良い、軽い、安い(タイミングが合えば)と最高なプラグインの一つだと思います。かなりオススメです!
↓公式HP