ギター_メタル_stratakkブログ

ギター、音楽関連の趣味の話題を扱います。

JST Toneforge Misha Mansoor アップデート!

先日下記でレビューもした JST(Joey Sturges Tones) Toneforge Misha Mansoorですが、

JST Toneforge Misha Mansoor プラグイン レビュー - ギター_メタル_stratakkブログ

なんと、これまでの購入者全員(おそらく)に対し、無料のアップデートがありました!

JST Toneforge Misha Mansoor Ultimateとなっております。

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JST-MM-Ultimate1

アップデートの内容はファクトリープリセットとアンプのリアパネル調整、そして自動入力レベルアジャスト機能となっています。

もともとAdvancedでできていた内容ですね。

プリセットはMishaのプリセットとJoey Sturges Tones のプリセットがClean/Crunch/Leadそれぞれあります。

 

さて、期待していたアンプリアパネルの調整なのですが結構色々いじれます。

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プリアンプの真空管のタイプ&EQ、パワー・アンプの方式と真空管タイプ。ここはさらにバイアスとレゾナンス調整可能。

そして電源トランスの種類の変更とコンプレッションなど変更可能となっております。盛りだくさんですね。

パワー・アンプのトポロジーと電源トランスの種類はかなり音質が変化します。作れる音の幅が広がりましたね。電源トランス= BRITISHの設定が良さそうです。

 

基本的にエクストリームな方向性というかかなり特徴的な音が出のプラグインなので、このアップデートによって音の幅は広がったとはいえ、全く汎用的ではありません。攻撃的なブルータルサウンドにはとてもオススメです!

 

Toneforge™️ Misha Mansoor Ultimatejoeysturgistones.com

Softube Marshall プラグイン比較 レビュー

SoftubeのMarshall アンプシミュレータ プラグインをレビューします。Marshall本家公式ということもあって、アンプの実物感が圧倒的です!

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Softube-Marshall-1

Softube Marshall プラグイン 比較デモ音源

プラグイン比較デモ音源を作成しました。音源はプラグインを変えたのみです。今回はmomoseのストラトMC1-STDを使いました。全てフロントピックアップ(Seymour Duncan SSL-1) で弾いています。

youtu.be

Softubeの公式解説にキャビネットも含めてのアンプの音が語られていましたので、それぞれのアンプのデフォルトと思うキャビネットを選択しました。また、似た音になるように、というよりはそれぞれのアンプの得意な音の印象で設定しました。アンプそれぞれのキャラクターの違いが結構わかると思います。

比較したプラグイン

今回下記4つのSoftube アンプシミュレータを使っています。

①Amp Room
②Marshall Super Lead 1959
③Marshall JMP2203
④Marshall Silver Jubilee 2555

SoftubeのMarshallシリーズのラインナップを見た時に「JCM800がないな」と思ったのですが、Amp Roomのアンプの一つとしてラインナップされていました。SoftubeのMarshallプラグインはこの他にBlues BreakerとKerry Kingシグネイチャーもあるのですが、今回はロック系のアンプに絞りました。 

各アンプシミュレータの特徴と音の感想

Amp Room (JCM800) 

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JCM800-1
Amp Room概要

Softubeのギター/ベース統合プラグインです。。各種エフェクター、アンプ、キャビネット/マイクシミュレータ、コンソールプラグインが一つになっており、エフェクトもアンプも全てルーティングが自由自在となかなかに高性能です。もともとAmp Room, Vintage Amp Room, Bass Amp Room, Metal Amp Roomとしてそれぞれラインナップがあったようですが、今は全てAmp Room一つにまとまっています。

ギターアンプFender Twin Reverb, Vox AC30, Marshall JCM800, Engl Fireball(多分)があります。どれもクオリティが高いです。また、マーシャル公式ということでエフェクターにGuv'norがあります。Guv'norプラグインは意外と珍しい気がします。

キャビネット/マイクシミュレータは少し特徴的で、基本的にはキャビネットとマイクを選ぶだけで、細かい設定はありません。

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Amp Room Cabinet

元Metal Amp Roomにあった2種類のキャビネットはマイクの種類は固定ですが、オン/オフマイク、スピーカーからの距離とマイクミックスが可能です。

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Metal Room Cabinet

コンソールも、ただのコンプ/EQセクションではなくAPI Audioのコンソールシミュレートです。このクオリティで$149定価なのでそこそこお得感があります!

JCM800プラグインの音と操作感

 操作は実機そのものです。特別な設定もないので迷わないですね。あまり効かないMIDDLEやTREBLE, PRECENSEの変化の感じも実物っぽいです。PRE-AMPボリュームと音量を決めるVOLUMEの設定がポイントですね。VOLUMEが下がった状態だと低音が少なく薄い音になるあたりもいいですね。PRE-AMPはあげると低音側が歪んでいく感じです。PRE-AMPの歪みは上げると結構ブリブリするので、個人的にはVOLUME全開の状態からPRE-AMPや前段のオーバードライブで歪みを増やしていくといい音を探しやすいと思いました。今回の他のマーシャルプラグインと比べると、「なるほど誰もが使ったアンプである」ことが納得できる、そつなく扱いやすい印象です。「マーシャルっぽい」でデフォルメされていない、実機アンプ感がします。

Marshall Super Lead 1959

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Plexi-1
Super Lead 1959プラグイン概要

マーシャルアンプについては概要説明はもはや必要ない気がしますので割愛します。このプレキシマーシャルを始め、その他マーシャルアンプは全て単体プラグインとしても使えるのですが、Amp Roomの拡張アンプとしても機能します。またマーシャル本社のリファレンス機をモデリングしているということでやはり他社のマーシャルプラグインとは一線を画すものかと思います。

Super Lead 1959の音と操作感

このプラグインの最大の特徴はCH1とCH2のリンクの再現ですかね。CH1は高音主体、CH2は低音主体でそれぞれかなり特徴的なので、どちらのチャンネルをメインで使うかをある程度ターゲットを決めて音作りをすると良いかもしれません。

実機を弾いたことがなかったので、マーシャル1959といえばVAN HALENサウンドが出せるだろう!と勝手に思っていたのですが・・・いやはやブラウンサウンド、難しいです。使いこなせばできるかもですが、おいそれとは出せませんでした。音の印象としてはどちらかというと、ジミヘンのFoxy Ladyのあのリフの高音が体感できた印象があります。あまり歪まないだろうと勝手に思っていたのですが、全開だと相当歪みます。そしてEQの効きかたも強烈です。手軽に全開設定ができるのはプラグインならではですね。かなりじゃじゃ馬感がありますがそれがすごくマーシャルアンプっぽいです。 

Marshall JMP 2203

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JMP2203-1
Marshall JMP 2203プラグイン概要

このアンプについてはあまり知りませんでしたが、JCM800の前身のモデルみたいですね。ランディーローズはこれだったんですね。

Marshall JMP 2203プラグインの音と操作感

「後のJCM800」と言われると「ああ、確かに」と思う部分もありますが、JCM800 とはかなりキャラが違います。こちらの方がよりトレブリーで、高音はストレートに伸びる感じがあります。PRE-AMPとMASTER VOLUMEを操作した時の高音/低音の増え方がJCM800とは逆で、MASTER VOLUMEを上げていくと高域が増えていきます。高音が目立つので、こちらもなかなかコントロールが難しいアンプですね。EQの効き方はJCM800よりもはっきりしています。うまく音作れるとなかなかハマります。歪みの少ない音はJCM800よりもこのアンプの方が得意な印象がありました。

 Marshall Silver Jubilee 2555

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Silver Jubilee-1
Marshall Silver Jubileeプラグイン概要

このアンプもなんだかんだ最近知った気がします。復刻版が出たりとより人気増えている気がしますね。スラッシュはJCM800の印象でしたが、Silver Jubileeだったんですね。

Marshall Silver Jubileeプラグインの音と操作感

全体的に結構ドライな音がします。 歪みもそこまでブリブリせずに(全開にすればブリブリしますが)上げられる感じがありますね。OUTPUT MASTERとLEAD MASTER両方全開にした時のトーンがめちゃめちゃいいです。他のマーシャルプラグインと比較すると、非常に扱いやすい!と思いますが、一般的に考えるとセッティングはかなりシビアに思います。PRE AMPの設定で歪みの質感がだいぶ変化します。ハマればクランチも深い歪みもどっちもいい音出ますね。これは良いですよ!Rhythm ClipはJCM900でもあったダイオードクリップということで、要はエフェクターですね。JCM900のあの薄っぺらな歪みは個人的に全く好きではなかったですが、このプラグインのDiode Clipはそこまで変な音になる印象ないです。でもあんまり使わないかな・・・。

Jubileeのコンソールセクションもなかなかよくて、コンデンサ/ダイナミックどちらのマイクもキャラクター違いとして使える音がでる感じです。

4つのプラグイン全体的な所感、まとめ 

SoftubeのMarshallプラグインの実機感、相当です!ちょっと間違えるとすぐ高域がシャーシャーなるところや、ゲインを上げすぎるとブリブリした音になるところなど、他のプラグインにはない本物のマーシャルアンプな感じがあります。単にEQで高域あげればいいとか、そういうことではなくボリュームのバランスやオーバードライブのトーン設定などで音を作っていける感じは非常に楽しいです!これまでのマーシャル系プラグインに対して「いいけど、なんか実際は違うんだよな」と感じていたマーシャルアンプ好きなユーザーは是非使ってみることをおすすめします。キャビネット/マイクシミュレータも全体的に良いです。低域も高域もレンジが相当広く感じます。ここまでのものはなかなかないかもしれません。ただその分、曲全体になじませるためにはギタートラック自体で、コンプやEQがなどアンプシミュレータの外での音も作り込みが必要と思います。

今回のマーシャルアンプを比較してそれぞれのアンプのキャラクターの違いがよく分かったりました。それぞれが、それぞれで得意/不得意がありますね。個人的な印象は下記の通りです。

Super Lead 1959: オールドなロックの音やるならこれかな。意外と歪む。ハムバッカーの方が合いそうかも。

JMP2203: クリーン、クランチがかなり良い!抜けの良いジャキッとしたサウンドが得意。

JCM800: 中域メインのマイルドでリッチなディストーションが良い。扱いやすい。クリーンも張りがある。

Silver Jubilee: 上記3つよりモダンでドライなサウンド。クリーン、クランチ、歪みどれを使ってもいい!

さて、音はいいんですがネックは価格かなと思います。Amp Roomは機能も多く音もいいのでぼちぼちなのですが、その他の追加アンプがひとつ$149は流石に高すぎる気がしますね・・・。全部揃えると相当ですよ。他の統合系ギターアンププラグインと比べるとかなり割高ですね。「とにかく実機マーシャルに近い音が欲しい!」というユーザーにはおすすめです。が、トライアルで全て試してからもっとも気に入ったアンプだけを買うくらいがいいような気がします。

 

www.softube.com

 

NEMBRINI AUDIO BST100 V2 プラグイン レビュー

NEMBRINI AUDIO プラグイン BST100 V2をレビューします。

SOLDANO SLO-100のプラグインです。クリーン、クランチ、ドライブ、どれもいい音が出せて使いやすいプラグインでした!

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BST100-1

NEMBRINI AUDIO BST100 V2 デモ音源

NEMBRINI AUDIO BST100 V2プラグインを使用してデモ音源を作成しました。

ギターはダイレクトにPCインターフェイスで録音し、インサートエフェクトでアンプシミュレータをかけています。

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NEMBRINI AUDIO BST100 V2プラグインの構成

NEMBRINI AUDIO BST100 V2 は下記の構成となっています。

①アンプセクション
②キャビネット/マイクシミュレータ
③IRローダー

各セクションの音と操作の印象

アンプセクション

NEMBRINI AUDIOのプラグインは、先日レビューしたDUAL CALIも同様でしたが、実機アンプそのままです。今回のBST100 V2でもアンプのチャンネルはCLEAN/CRUNCHの2チャンネルに加え、それぞれのチャンネルでNORMAL/BOOSTを選ぶことができるため、音色としては4チャンネルに近い構成となっています。

Cleanチャンネル

結構太い音の印象です。 NORMALだと全く歪みのない音が出ます。EQのきき方が想像通りでコントロールしやすいです。太い艶のある音という印象ですね。BOOSTにすると結構ダーティな歪み方をします。

CRUNCHチャンネル

低音から高音まで全部がバランスよく歪む感じです。この辺りなんとなく古めなアンプの感じがあります。低音のタイトさというかアタックみたいなものは低域が歪むのであまりでない感じですが、歪み方が細かく低音がより太くなるような印象があります。NORMAL時のクランチがかなりいい感じですね。またNORMAL/BOOSTで音色自体はあまり変化せず歪みが増す感じです。パワー段の歪みみたいなものはあまりない印象で、MASTERを全開にしても絞っても歪みの感じは変わりません。

キャビネット/マイクシミュレータ

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BSTー2

一つのキャビネットにマイクを2本+アンビエンスのマイクシミュレートがあります。DUAL CALIはキャビネットシミュレータよりもIRを使う方が断然良かったですが、このBST100  V2はキャビネットシミュレータと非常に相性が良いです。特にSOLDANOのキャビネットシミュレータの"SLD 4x12 LEGEMD"が歪みの音とかなり相性がいいです。そしてMarshallのキャビネットの"MRH 4x12 G12"もBST100と相性が良く、こちらはクリーン/クランチで使用するとアンプで抑えめな高域がよく出てきて非常に扱いやすい音が出せました。

 IRローダー

DUAL CALIと同様のIRローダーでBST100でも3つのIRを合成可能でした。今回のデモではIRは使用せずでした。

その他

 入出力レベル、高域低域のフィルタ、ゲートがあります。NEMBRINI AUDIOのその他のプラグインと同様であると思います。CLEANERセクション(フィルターエフェクト)が「あと一味」という時になかなか使いやすいです。今回「ちょっと高域がきつい」という時にHARSHを少しあげて使いました。いい感じにマイルドになります。

全体の所感、まとめ

SOLDANOというと、最近のモダンメタル界隈で使う人を全然見ない気がしました。やはり80-90年代のギターソロに定評のあるプレイヤーが使っていた印象が強いので、どうかな〜?と思ったのですが、なかなか良いですね!クリーンとクランチがすごくいい音が出ます。全然モダンメタルもいける感じがしました。中高域が非常にクリアでかなりコードの分離感が感じられます!歪ませた時の低音の出方はやっぱりなんか80年代HR/HMっぽいですが、その分オーソドックスなメタルなどには向いている気がします!それにしてもNEMBRINI AUDIOのプラグインはなんだかいいですね。素直な音というか。SOLDANOの実機は弾いたことなかったのですが、実機レビューの動画を見ると同じようなニュアンスを感じました。DUAL CALIもそうですが、実際のアンプにかなり近いのではないでしょうか。

 

↓公式HP

BST100 V2 Super Overdrive Guitar Amplifierwww.nembriniaudio.com

Waves V12が認識しない(Cubase8.0)

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Waves-V12

先日のBlack FridayセールでWavesプラグインをいくつか買ったのですがうまく認識できず。

結局の原因はCubaseのバージョンが対象外であったことのようです。購入前にPCやOSのバージョンは確認していたのですが、うっかりCubaseの対応バージョンを確認しておらず・・・。

①最初の症状(呼び出してもファイル選択画面が開く)

Waves Central自体が新しくなったので最新のV12をインストール→購入プラグインをインストール&ライセンスアクティベート、までは正常に終了しました。

そのあとCubaseプラグインリストに見つかるものの、実際に呼び出そうとすると謎のファイル選択画面。結局何を選択してもあまりうまくいかずでした。

②2番目の症状(全く認識できず、プラグインリストにも現れない)

 

その後この辺のトラブルシュートを試しlファイル移動、再インストール&アクティベートをしたとことろ、それまで見えていたプラグインのリストからも全く見れない、何度試しても認識しなくなってしまいました。

結局やってうまくできたこと
Wavesのライセンスはバージョンの下位互換があるようでV12ライセンスがあれば、それより古いバージョンでも動作可能です。下記のLegacyダウンロードからV10をダウンロードし無事目的のプラグインは使用可能になりました。
今回買ったのが割と定番モノだったのでよかったですが、Freeだった最新のCLAのプラグインもダウンロードしましたが、結局そっちはV10のプラグインはないため使えず。

 

よくよくWavesの対応バージョンを見てみると、Cubase8.0は  Waves V10ですら対象外でした・・・。が、実際Cubase8.0でWaves V10はなんの問題もなく動作します。

もし最新のWavesにしてうまく動かない方は、バージョンを確認しLegacyバージョンを

試してみることをおすすめします。

SSL G-Master Bus Comp

今回はSSLのバスコンプを買ったのですが、上記のようにすぐ使えなかったので同時にセールだったPlugin allianceでVirtigo VSC-2を買いまして予期せず2者の比較ができました。 

同じ設定で使ってみるとVSC-2の方がアタックがはっきり聞こえますね。低音のマッシブ具合は似たような感じですが。またSSLの方は入力レベルがずいぶん低いんですよね。かなり入力時に下げてやらないといけない。

買って苦労して使えるようにしたもののSSLバスコンプはあまり使用機会はないかもなぁ・・・VSC-2の方が使いやすい上に音もいいですね。

Wavesは良さ気なプラグインが手頃な価格でたくさんあるので魅力的に見えるのですが、すんなり使えたことが一度もないような気がします。今の時代他に良いものがたくさんあるので、もう今後Wavesプラグインは買わないかな・・・。

GGD STUDIO CABS: ZILLA EDITION プラグイン レビュー

GGD(Get Good Drums) プラグイン  STUDIO CABS: ZILLA EDITION をレビューします。元PeripheryのAdam Nolly Get Goodが立ち上げたDAWソフトのブランドがリリースしたキャビネット/マイクシミュレータです。日本も海外も意外とレビューがないので参考になればと思います。

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GGD STUDIO CABS ZILLA-1

Get Good Drumsとは

冒頭でも書きましたが、元Peripheryのベーシスト、Adam Nolly Get Goodの立ち上げたブランドです。NollyはPeripheryではベースでしたが、GGDはその名の通りドラムのプラグイン、ライブラリが中心です。またNeural DSPからはArchtype: Nollyとしてギターアンプシミュレータも出してますし、非常に多才な方のようです。

GGD STUDIO CABS: ZILLA Editionについて

GGDはドラム関連のライブラリなどを中心に展開しているブランドのようですが、このSTUDIO CABS: ZILLA EDITIONだけなぜか突然キャビネット/マイクシミュレータです。またZILLAと言うキャビネットですが、私はプラグインで初めて存在を知りました。イギリスにある割と新しいカスタムキャビネットブランドのようです。近頃のギターアンププラグインのキャビネットやIRではすでに定番になっていますね。

GGD STUDIO CABS: ZILLA Edition デモ音源

STUDIO CABS: ZILLA を使用してデモ音源を作成しました。

ギターはダイレクトにPCインターフェイスで録音し、インサートエフェクトでアンプシミュレータ、キャビネット/マイクシミュレータとしてGGD ZILLAをかけています。
今回ディストーション系のアンプシミュレータには ハイクオリティなフリーのプラグインであるNalex/CRUNCHMANとML Sound Lab/AMPED ROOTSを使用しました。

www.youtube.com

 

操作感、音について

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GGD STUDIO CABS ZILLA-2

使い方

基本は以下の通りです。

  1. キャビネットを選択する(1X12〜4X12まで合計10種類)
  2. スピーカーを選択する(各キャビネットにそれぞれ2種類、1X12のみ1種類)
  3. マイクを選択する(合計7種類)
  4. LRパン、ボリュームを調整
  5. マイクの距離を調整

最近のキャビネット/マイクシミュレータにあるような グラフィカルな操作はできませんが、シンプルな分迷う部分が少ないかもしれません。必要十分と思います。そしてキャビネット/マイクは合計7チャンネル同時に使用可能です。また、作成した設定を一つのIRファイルとして書き出すことも可能です。

サウンド

画面右下にはNollyとPeripheryのギタリストMisha Mansoorの作成したプリセットがあります。このプリセットが全て非常に良いです。名前もイメージしやすく、まずはこのプリセットをロードしてから、自分の好みにカスタマイズする方法が良いと思います。

各キャビネット、マイクの音はそれぞれ結構キャラが強く、実機忠実と言うよりも、音的には結構作り込まれたサウンドという印象です。割とレンジが狭いので、キャビネット単体だと少し物足りないかもしれません。

マイクには"room"と言うのもあり、ルームリバーブ的な音にもなるのですが、歪みのバッキング音にこれを少し混ぜると音に立体感が出て良いです。

 

全体の所感、まとめ

プリセットロードし、一聴して「お!いいね」という感じで基本音が良いのですが、正直ゼロから自分で作ろうとするとかなり難しく感じました。キャビネットを多く使うと、高域のピークができやすくバランスが難しいです。またアンプ側との相性もあるのでこれまたセッティングが複雑です。作り込んではプリセットにまた戻る。。。といったことが頻発しました。使った感じとしてはトレブルが強く出るアンプシミュレータが合うように思います。GGD自体はシンプルな操作性なのですが音作り的には相当奥が深いと思います。

また、CPU使用率が割と高めです。気に入った設定をアンプシミュレータのIRローダーを使う方法が良いと思います。

価格は通常$50とそこまで安くはないですが、NollyとMishaのプリセットが素晴らしいので、セールで少しやすい時期であれば購入価値は十分かと思います。

 

公式HP

GGD Studio Cabs: Zilla Editionwww.getgooddrums.com