Waves V12が認識しない(Cubase8.0)
先日のBlack FridayセールでWavesのプラグインをいくつか買ったのですがうまく認識できず。
結局の原因はCubaseのバージョンが対象外であったことのようです。購入前にPCやOSのバージョンは確認していたのですが、うっかりCubaseの対応バージョンを確認しておらず・・・。
①最初の症状(呼び出してもファイル選択画面が開く)
Waves Central自体が新しくなったので最新のV12をインストール→購入プラグインをインストール&ライセンスアクティベート、までは正常に終了しました。
そのあとCubaseでプラグインリストに見つかるものの、実際に呼び出そうとすると謎のファイル選択画面。結局何を選択してもあまりうまくいかずでした。
②2番目の症状(全く認識できず、プラグインリストにも現れない)
その後この辺のトラブルシュートを試しlファイル移動、再インストール&アクティベートをしたとことろ、それまで見えていたプラグインのリストからも全く見れない、何度試しても認識しなくなってしまいました。
結局やってうまくできたこと
よくよくWavesの対応バージョンを見てみると、Cubase8.0は Waves V10ですら対象外でした・・・。が、実際Cubase8.0でWaves V10はなんの問題もなく動作します。
もし最新のWavesにしてうまく動かない方は、バージョンを確認しLegacyバージョンを
試してみることをおすすめします。
SSL G-Master Bus Comp
今回はSSLのバスコンプを買ったのですが、上記のようにすぐ使えなかったので同時にセールだったPlugin allianceでVirtigo VSC-2を買いまして予期せず2者の比較ができました。
同じ設定で使ってみるとVSC-2の方がアタックがはっきり聞こえますね。低音のマッシブ具合は似たような感じですが。またSSLの方は入力レベルがずいぶん低いんですよね。かなり入力時に下げてやらないといけない。
買って苦労して使えるようにしたもののSSLバスコンプはあまり使用機会はないかもなぁ・・・VSC-2の方が使いやすい上に音もいいですね。
Wavesは良さ気なプラグインが手頃な価格でたくさんあるので魅力的に見えるのですが、すんなり使えたことが一度もないような気がします。今の時代他に良いものがたくさんあるので、もう今後Wavesのプラグインは買わないかな・・・。
GGD STUDIO CABS: ZILLA EDITION プラグイン レビュー
GGD(Get Good Drums) のプラグイン STUDIO CABS: ZILLA EDITION をレビューします。元PeripheryのAdam Nolly Get Goodが立ち上げたDAWソフトのブランドがリリースしたキャビネット/マイクシミュレータです。日本も海外も意外とレビューがないので参考になればと思います。
- Get Good Drumsとは
- GGD STUDIO CABS: ZILLA Editionについて
- GGD STUDIO CABS: ZILLA Edition デモ音源
- 操作感、音について
- 全体の所感、まとめ
Get Good Drumsとは
冒頭でも書きましたが、元Peripheryのベーシスト、Adam Nolly Get Goodの立ち上げたブランドです。NollyはPeripheryではベースでしたが、GGDはその名の通りドラムのプラグイン、ライブラリが中心です。またNeural DSPからはArchtype: Nollyとしてギターアンプシミュレータも出してますし、非常に多才な方のようです。
GGD STUDIO CABS: ZILLA Editionについて
GGDはドラム関連のライブラリなどを中心に展開しているブランドのようですが、このSTUDIO CABS: ZILLA EDITIONだけなぜか突然キャビネット/マイクシミュレータです。またZILLAと言うキャビネットですが、私はプラグインで初めて存在を知りました。イギリスにある割と新しいカスタムキャビネットブランドのようです。近頃のギターアンププラグインのキャビネットやIRではすでに定番になっていますね。
GGD STUDIO CABS: ZILLA Edition デモ音源
STUDIO CABS: ZILLA を使用してデモ音源を作成しました。
ギターはダイレクトにPCインターフェイスで録音し、インサートエフェクトでアンプシミュレータ、キャビネット/マイクシミュレータとしてGGD ZILLAをかけています。
今回ディストーション系のアンプシミュレータには ハイクオリティなフリーのプラグインであるNalex/CRUNCHMANとML Sound Lab/AMPED ROOTSを使用しました。
操作感、音について
使い方
基本は以下の通りです。
- キャビネットを選択する(1X12〜4X12まで合計10種類)
- スピーカーを選択する(各キャビネットにそれぞれ2種類、1X12のみ1種類)
- マイクを選択する(合計7種類)
- LRパン、ボリュームを調整
- マイクの距離を調整
最近のキャビネット/マイクシミュレータにあるような グラフィカルな操作はできませんが、シンプルな分迷う部分が少ないかもしれません。必要十分と思います。そしてキャビネット/マイクは合計7チャンネル同時に使用可能です。また、作成した設定を一つのIRファイルとして書き出すことも可能です。
サウンド
画面右下にはNollyとPeripheryのギタリストMisha Mansoorの作成したプリセットがあります。このプリセットが全て非常に良いです。名前もイメージしやすく、まずはこのプリセットをロードしてから、自分の好みにカスタマイズする方法が良いと思います。
各キャビネット、マイクの音はそれぞれ結構キャラが強く、実機忠実と言うよりも、音的には結構作り込まれたサウンドという印象です。割とレンジが狭いので、キャビネット単体だと少し物足りないかもしれません。
マイクには"room"と言うのもあり、ルームリバーブ的な音にもなるのですが、歪みのバッキング音にこれを少し混ぜると音に立体感が出て良いです。
全体の所感、まとめ
プリセットロードし、一聴して「お!いいね」という感じで基本音が良いのですが、正直ゼロから自分で作ろうとするとかなり難しく感じました。キャビネットを多く使うと、高域のピークができやすくバランスが難しいです。またアンプ側との相性もあるのでこれまたセッティングが複雑です。作り込んではプリセットにまた戻る。。。といったことが頻発しました。使った感じとしてはトレブルが強く出るアンプシミュレータが合うように思います。GGD自体はシンプルな操作性なのですが音作り的には相当奥が深いと思います。
また、CPU使用率が割と高めです。気に入った設定をアンプシミュレータのIRローダーを使う方法が良いと思います。
価格は通常$50とそこまで安くはないですが、NollyとMishaのプリセットが素晴らしいので、セールで少しやすい時期であれば購入価値は十分かと思います。
公式HP
NEMBRINI AUDIO CALI DUAL プラグイン レビュー
NEMBRINI AUDIO のプラグイン CALI DUAL をちょいレビューします。
Mesa/Boogie Dual Rectifierのプラグインです。少し使ってみたのでレビューします。
NEMBRINI AUDIO DUAL CALIプラグインの構成
NEMBRINI AUDIO DUAL CALI は下記の構成となっています。
各セクションの音と操作の印象
アンプセクション
CH1~CH3まで操作系はDual rectifierそのままです。Ch1のClean/Pushed切り替え、CH2, Ch3のRaw/Vintage/Modernそれぞれ歪み&音質の切り替えがあり音の種類は多いと思います。また左側には実機のリアパネルにある電源電圧設定と整流器(Tube/Diode)選択があります。
Dual RectifierはHR/HMで定番ですが、個人的にはアンプ単体でしっかり歪むハイゲインアンプというよりも、前段にオーバードライブ必須のクランチ〜ドライブセッティングの時にいい音がするアンプだと思います。よくあるレクチ系のプラグインってゲインを最大まであげても結構綺麗に歪むのですが、ゲインをあげすぎると潰れすぎてファズっぽくなるあたり、このDual Caliは同じ動きをします。実機再現度高いと思います。
キャビネット/マイクシミュレータ
一つのキャビネットにマイクを2本立てられる感じです。キャビネットはMESA4x12/Marshall 4x12/PEAVEY 4x12/ORANGE 4x12/Bogner 2x12/Fender 2x12とあり、マイクはSHURE 57/ゼンハイザ412/AKG 414/ROYER 121の4種類の組み合わせ+スピーカーからの位置、オフマイクが選べます。設定の種類は幅広いのですが、どうもピーキーで調整は難しい部類に入るかなと思います。AmbienceマイクのCHもあるのですがいまいちな印象です。クリーンなら使える?かも。
IRローダー
IRのファイルもデフォルトでいくつか用意されています。キャビネットSIMよりもこちらの方が使いやすい印象です。3つのIRファイルまで同時に読み込め、合成した周波数特性も表示可能です。この機能は他のIRローダーではあまりみたことがない機能ですね。
その他
入出力レベル、高域低域のフィルタ、ゲートがあります。入出力レベルのメーターは、これも意外と他のプラグインにない見やすい仕様で便利だと思います。
全体の所感、まとめ
かなり実際のアンプに近いのではないでしょうか。Dual Rectifier風ではない、レベルの高いプラグインだと思います。逆に言うと、単体ではMix Readyな音は全く出ない印象です。前後にOD系のエフェクターやEQ処理が別途必要です。昨今の単体でMix readyな音を作れる他のプラグインと比べるとコンセプトが違うのだろう、とは思いますが定価$137はかなり割高かな。本物のDual Rectifierを待ち望んでいた方はセール時の今買っておくべきと思いますよ!
↓公式HP(10月末までオープニングセール$29.99)
Cali Dual Three Channels Guitar Amplifierwww.nembriniaudio.com
ギターピックレビュー
少し前ではありますが、ピッキングフォームを完全にイチから修正し始めた時に、慣れないフォームのために初心者練習フレーズしか弾けなくなりました。しかしピックをそれまで使ってきたものから変えたところ、それだけでかなり弾きやすくなりました。以前は「どれ使っても別に大して変わらない」と思っていたのですが、この時ピックによるひき心地に非常に敏感になっており、ピックに対する感想が物によってかなり違う印象を持つことができました。その時にいくつかピックの種類を試しましたので、それらをレビューしたいと思います。皆様の購入/検討の参考になればと思います。
今回試したピック
Ibanez
Ibanez Paul Gilbertピック
ギターを始めてHR/HMしか弾いてなかった時に愛用していました。大きさや、タッチも良く早弾きにもパワーコードにも良いです。写真の赤と黒ですが、微妙に形が違います。黒の方が先端が赤よりも丸いです。結構ピッキングのタッチが違います。個人的には赤の方がアタックがうまくでて弾きやすいと思いました。この他にもいくつか色ありますが、微妙に違うかも?柄による形状の差かもしれません。とにかく結構違いますので、購入時は色の注意必要です。フォーム修正後もこのピックはそこそこ弾きやすく感じました。
Ibanez Steve Vaiピック
ピッキングフォーム変更前にメインで使っていました(=フォーム修正中にひきにくく感じたのもこれです。)当時ギターロックバンドを組んでいたため、コード主体で単音弾きをあまりしませんでした。そのためこれより前に使用していたポールピックよりもコードがひきやすいもので、単音も結構弾ける良い感じのがこれでした。よく削れて寿命がそこまで長くない印象ですが、削れることによるアタックが結構いい感じです。コード主体で弾く方にはかなりオススメです。逆に単音の早弾きには全く向いていない気がします。結構ヴァイのフルピッキングはパワー系な気がしますが、このピックのせいかもですね。
Jim Dunlop JAZZ IIIシリーズ
左からノーマルJAZZ III, JAZZ III XL, ULTEX JAZZ III, ULTEX JAZZ III XLです。ピッキングフォーム修正中に、特にひきやすく感じたのがJAZZ IIIシリーズでした。
JAZZ III
定番のようですね。実は自分は「小さすぎる」という理由から使っていませんでした。フォーム修正中はとにかくJAZZ型がとてもひきやすく感じました。でもやっぱり小さいですね。厚みもあるのでアタックが結構丸い感じです。表面のモールドのおかげでグリップは結構良いです。
JAZZ III XL
自分にはやはりJAZZ IIIは小さすぎて、このJAZZ XLの方が良い大きさに感じました。厚さはJAZZ IIIと同じと思いますが、アタックがなんだか違う気がするんですよね。先端の形が違う?2つのピックを重ねて比べても同じに見えるんですけどね。何回弾いてもXLの方がノーマルJAZZ IIより少し丸いアタックの印象です。
ULTEX JAZZ III / ULTEX JAZZ III XL
こちらはJAZZ III/JAZZ III XLの素材違いです。この素材のULTEXですが。。。めっちゃいいです!とにかく弾きやすい!弦に当たった時の引っ掛かりみたいなものが他の素材に比べて「適切」です。滑るわけでも引っかかるわけでもなく本当に「ちょうど良い感じ」です。また巻き弦のアタック音(あくまで生音の話です)が良いです。感触もいい。また結構硬いので寿命も長いです。自分はULTEX JAZZ III XLをベースを弾くときのピックにしています。JAZZ III愛用の方は一度試すべきと思います。
TORTEX JAZZ III
左から TORTEX PITCHBLACK JAZZ III 1.0mm, 同1.14mm, TORTEX JAZZ III XL 1.0mm, 同1.14mmです。
TORTEX PITCHBLACK JAZZ III
こちらもJAZZ IIIの素材違いのようです。厚さが種類があります。1.0mm, 1.14mmはノーマルJAZZ IIIより薄いのでプレーン弦のヒット感がより良く、単音は弾きやすいと思います。1.0と1.14はそこまで差は感じませんでした。また、ノーマルJAZZ IIIよりも持つと気持ち大きく感じます。フラットで指の設置面積が大きいから?かわかりませんが(ピック自体の寸法は同じと思います)。「JAZZいいけど厚い」と感じる方にオススメです。ただノーマルJAZZより滑りやすいですね。
TORTEX JAZZ III XL
自分はXLサイズが良いのですが、上記Pitchblackは通常サイズしかないのでXLを選ぶとこちらになります。これはPitchblackに比べると先端の丸くヒット感が弱めです。巻き弦のアタック音も少しザラザラというか、抵抗が大きい感じです。こちらはTORTEXが好きで、もう少し尖った先端を、というユーザーに良いと思います。JAZZ IIIが好きな方にはPitchblackの方がオススメです。
ESP ULTEMピック
私が最終的に落ち着いたピックがこれです(厚さ1.2mm)。素材はDunlopのULTEXと同じようです。形はJAZZ XLに近いと思います。表面がツルツルしていて、弾き心地はULTEX JAZZ IIIよりもプレーン弦へのヒット感が多少弱い気がします。個人的には1.2mmがプレーン弦へのヒット感と巻き弦のアタック音がうまくバランスしていると感じました。またこのピックの特徴のもう一つとして「ESP」の印刷部がザラザラしていてグリップがめちゃいいです。そしてこの印刷自体がとても強く、ピックの先端が削れる以上に持ちます。ピックとしてのトータルの完成度が個人的にもっとも高いと感じました。しかしデメリットが一点あります。「ネット以外で見たことがない」。ESP直系の店舗以外ではまず在庫で置いてないように思います。勿体無い!すごいいいのに!!
その他ULTEM系
結構各社出てるんですよねULTEM。まぁ普通にいいですよやっぱり。プレーン弦へのヒット感と巻き弦のアタック音のバランスが個人的にはULTEMが最高です。
FERNANDES ULTEM
FERNANDESはESP ULTEMと同じ弾き心地です。DUNLOP ULTEXと違いツルツルしています。ESPの方が滑りにくいので、フェルナンデスファン以外の方には私はESPを推します。
SCHECTER ULTEM
SCHECTERは表面が少しさらっとしていてDUNLOP ULTEXと同じ感触です。純粋に弾きやすさと巻き弦のアタック音で言えば、上記ESP ULTEMよりもSCHECTER ULTEMの方が良いです。しかしかなり滑りやすい。。。DUNLOPのULTEX JAZZは文字がモールドになっていてそれなりにグリップが効くのですが、SCHECTERはめっちゃ滑ります。印刷も普通で、ESPのように引っ掛かりません。ツルツル表面のFERNANDESの方が滑りにくいです。というか普通のどのピックよりも滑りやすいかもしれません。音もアタックもいいのに残念極まりないと個人的に感じたピックです。
その他試したもの
Jhon Petrucci JAZZ III
ジョンペトモデルです。これもULTEX素材です。形はJAZZ III XLを一回り小ぶりにした感じです。この大きさすごく良いです。かなり厚い(1.4mm)ですが、巻き弦のアタック音は試した中では一番よかったです。グリップも結構いい。厚みのあるピックが好きな方にはかなりオススメです。個人的にはこれの少し薄いやつがあれば最高だったかもと思いました。
HETFIELD BLACK FANG
こちらもULTEX素材のジェームズヘットフィールドモデルです。ULTEXなのですが、形のせいか普通のピックとあまり差異がないような?気がします。同じ厚さのTORTEX PITCHBLAXK JAZZ III1.14mmと比べると、なんだか安定しないというか。ペシペシしたアタックになる感じがしました。このピックはジェームズのように全てをダウンピッキングできるスラッシュ強者以外使ってはいけないのかもしれません。
MASTER 8 JAPAN INFINIX
世界初の新素材ピックのようです。表面の印刷がESPのULTEMと同様かなりざらついておりグリップが良好です。これの特徴はとにかく尖った先端です!とんでもない尖り方です。ここまで尖ると巻き弦への引っ掛かりが結構大きく音も「ジリジリ」いう高い音の感じです。かなり正確なピッキングができないと使いこなせないような気がします。高音フルピッキング主体のうまいシュレッダーのユーザーには良さそうに感じました。
まとめ
ピックを色々試す中で下記の傾向があることがわかりました。
厚さ
- 厚いほどプレーン弦のヒット感が弱く弾きにくいが、巻き弦のアタック音が低くなる。
- 薄いほどプレーン弦のヒット感が強く、弱い力で弾けるが、まき弦のアタック音が高くなり耳につく。
先端形状
- 尖るほど少ない動作で弾くことができる=早く弾けるが、弦の引っ掛かりの抵抗が強く、弾くための力と持久力が必要になる。
- 丸いほど弦の引っ掛かりが少なく抵抗感が弱く弾きやすいが、ピッキングの動作が大きくなり早く弾くのが難しくなる。
自分にあっているピックというのは上記のバランスの好みなものなのだと思います。あとは大きさ、グリップ感かなと。
今回はいわゆるロック/メタル向きのピック前提でしたが、アコギのストローク中心だったりする方に薄さが、またかなり音に影響する気がしますね。
今はネット購入で厚さも形も色々試せるので、ぜひ新しいより良いものをトライしてみると良いと思います。 ピック一つでかなり弾きやすくなり、それだけで上達が早まると思います。
BRAINWORX Diezel VH4 プラグイン レビュー
BRAINWORX のプラグイン Diezel VH4 をレビューします。
オールジャンルで愛用される現代の定番ギターアンプのシミュレータです。1台のアンプですが、クリーン/クランチ/ハイゲインまで全てが「使える」、まさにDiezelアンプを体現したプラグインでした。
BRAINWORX Diezel VH4 デモ音源
BRAINWORX Diezel VH4 プラグインを使用してデモ音源を作成しました。
ギターはダイレクトにPCインターフェイスで録音し、インサートエフェクトでアンプシミュレータをかけています。
ギタートラックはミックス段のM/S処理で中央低音成分をベース/キック用に多少下げています。
BRAINWORX Diezel VH4プラグインの構成
BRAINWORX Diezel VH4 は下記の構成となっています。
Diezel VH4アンプそのままを再現+α という構成になっております。
各セクションの音と操作の印象
アンプセクション
CH1:クリーン、CH2:クランチ、CH3:クランチ〜ディストーション、CH4:ディストーションとDiezel VH4そのものです。CH1、CH2にはブライトスイッチがあります。EQは各CHにTreble/Middle/Bassとチャンネル共通のPresenceとDeepになります。アンプそのままなのでコントロールについてあまり迷うところはないと思います。
音ですが、絶妙な高域の抑えかたで、太さと抜けの良さが両立しています。かなり独特なサウンドだと思いますが、不思議とどんなジャンルにも合いそうです。クリーンもクランチも歪みも良くて、メタルまで1台でいけるアンプは他にはないのでは?と思います。
入出力調整
右上の「FX Rack」をクリックするとアンプ以外の調整項目が現れます。「Tight」と「Smooth」はそれぞれ低域、高域のフィルタとなっており、挿入位置をアンプの前段/後段から選択できます。このプラグインはプリエフェクトがありませんが、「Tight」「Smooth」「Input Gain」を組み合わせて設定することでアンプ前段にオーバードライブを入れたような設定も可能となっています。ただ結構あっさり目なので、高域の艶のある感じを出したければ、別のプラグインをVH4の前においたほうが良いかと思います。私はデモ音源ではMercuriel製のTSCを入れました(無料の最高に素晴らしいOD808プラグインです!)。少し特徴的な高域を抑えて、よりスムーズなサウンドにできたと思います。
Power Soakはいわばプラグイン自体の出力レベル調整となっており、アンプのマスターVolumeをあげることでパワー管の歪みを足した場合には、このPower Soakで全体の音量調整ができます。
レコーディングチェイン
キャビネット/マイク/録音時のプリアンプ/録音時のプリEQ までのシミュレートとなります。このプラグインのもう一つの肝がここかなと思います。細かい調整はできず選択する形ですが、全部で120種類あり(バイパス含む)音色もかなり幅広いです。50%くらいこの選択で音が決まるかなと感じました。
キャビネットはDiezel, Marshall, Mesa/Boogie, Orange, SHURの5種類あります。個人的にはOrangeとSHURのキャビネットがモダンメタルにとって良い音が多い印象でした。いわゆるキャビネット/マイクシミュレータというよりも、もっとMix readyな音を意識しているように思います。
ポストエフェクト
アンプ後段のエフェクトとしてDelayがあります。コントロールはいたってシンプルなの普通のディレイですが、プラグインというよりもどちらかというとギターエフェクター感があって単音のギターソロなどでは使いやすい印象です。
全体の所感、まとめ
音がかなりいいんですが、動作もめちゃめちゃ軽いです。ハイゲインCHの音の印象としては近年の抜けの良さとエクストリームな中高域が特徴のDjentな感じではなく、もっとゴリゴリな低音重視が得意な印象です。音の太いクリーン/クランチは、シングルコイルのギターで使っても良さそうです。
少し価格が高いですが、Plugin Allianceは結構値引きの機会が多いので安い時に買えば相当なコスパだと思います。私はピンポイントでVH4が安い時に購入できましたので$39.99でした。音が良い、軽い、安い(タイミングが合えば)と最高なプラグインの一つだと思います。かなりオススメです!
↓公式HP